事業成果報告書

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付録

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事業成果職業実践専門課程ポートレートプロトタイプ

職業実践専門課程ポートレート

事業成果概要

要件定義

一般的なシステム開発の流れは図のようなものである。

ウォーターフォールモデル

この流れを1回で済ます「ウォーターフォールモデル」は、最も効率的な開発モデルであるが、後戻りしにくいという欠点があり、各プロセスにおける作業品質が安定していることが成立する条件である。

「ポートレートシステム」の開発についても、基本はこのプロセスにしたがって実施することが筋である。要件を明確に定義することは、一つの大きなシステムを開発する上で欠かせないプロセスだからである。
しかし、一つの文部科学省委託事業として、2年間で完成を目指すのに、1年目で通常の「要件定義」プロセスをひたすら進めるのは、1年目のプロセスとしては冗長であり、専門家でないとその成果を評価できないという、一般に受け入れがたい方法である。

そこで、本事業では若干変則的ではあるが、1年目は要件定義を主目的とするものの、仮の要件定義をもとにシステムを設計してプロトタイプを開発・実装してテストを行い、実際に、ユーザーの操作を経た意見聴取を行い、その全体のプロセスの中で、要件定義を確定させるという方法を考えた。

この開発モデルが成立するのは、「ポートレートシステム」の目的は、「職業実践専門課程の基本情報」を共有するデータベースアプリケーションの開発であるということが明確であり、しかも、その「基本情報」は国がディジタルの形で、決まったフォームで、一定のルールにしたがって公開するルールが存在するからである。

すなわち、「基本情報」のフォームからテーブル設計は可能であり、学校側が情報の編集を行うメニューを用意し、利用者側が目的に応じた検索を行って惜しい情報にたどり着くという流れが明確な状況にある。

そこで、「やらなければならないこと」でプロトタイプを開発しながら、要件を固めていくというプロセスを踏むことを構想した。また、そのプロトタイプを用いた試用を行うことで問題点や課題が明らかになり、それらを踏まえた要件定義の修正を行うことで、1年目の成果とすることにした。

このような方法をとった結果、現状は、

  • 要件定義書がある。
  • プロトタイプそのものと、それを開発する過程で残された各種の設計書が存在する。

という状況にある。

ウォーターフォールモデルと本事業の関係

プロトタイプ作成

「仮の要件定義」の内容の大部分は、現行の職業実践専門課程認定制度の中で機能させるべき「情報公開要件」そのものであり、中でも、公開すべき「職業実践専門課程の基本情報」が明確に定義されていることから、そのことと、情報の一元的管理を可能にするデータベースアプリケーションの開発を前提とすれば、システム設計の段階に進むことができる。

本事業では、以上の考えに基づき、

  • データベースサーバー、アプリケーションサーバーの構築
  • テーブル設計、メニュー設計等のシステム設計

を進め、設計に基づいたプログラミング、その実装およびテストを行い、プロトタイプを完成させた。

試用と意見聴取

プロトタイプの機能は、認定校が基本情報を編集する機能(A)と、一般利用者が基本情報を検索・参照する機能(B)とに大別される。

本事業では、実施協力校によるAの試用、モニタリング分科会によるBの試用を実施し、それぞれから意見聴取を行い、本事業の事業成果として、次年度以降の本格的開発に活かしたい。

要件定義の構成

要件定義書の構成は、一般的な情報システムの要件定義書の構成を踏襲している。詳細は要件定義書を参照していただきたいが、目次立て風に列挙すると次のようになる。

1 システム導入の目的
  1.1導入の前提
  1.2導入の目的
2 システムの概要・構想
  2.1 システム化の対象領域
  2.2 システムの概念
3 システムの業務フロー
  3.1 認定校における業務フロー
  3.2 利用者側における業務フロー
  3.3 システム運用管理における業務
4 機能要求
  4.1 要求機能
  4.2 「職業実践専門課程の基本情報」の要件
5 入力要求と出力要求
  5.1 入力要求
  5.2 出力要求
6 品質・性能要求
  6.1 システム全体についての要求
  6.2 個々の機能に関連する要求
7 セキュリティ要求
  7.1 セキュリティポリシー
  7.2 不正アクセスの防止
  7.3 情報の保護