事業成果報告書

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付録

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事業成果職業実践専門課程ポートレートプロトタイプ

職業実践専門課程ポートレート

事業の概要

事業のテーマ

職業実践専門課程に相応しいポートレートシステムの要件定義

事業実施期間

令和元年6月22日から令和2年3月13日まで

実施の概要

前年度事業において、職業実践専門課程の情報公開・提供に対するニーズを満たす情報システム(仮称「ポートレートシステム」)の要件定義を行い、プロトタイプを作成した。

本年度事業では、要件の追加定義を行い、その定義に従ったプロトタイプ開発を進め、前年度に引き続いて、利用者側・学校側双方における試用および意見聴取を行った。

その結果、一般公開が可能で、かつ、NICシステム(*)との連携可能性をもつポートレートシステムのプロトタイプを開発した。

(*)東京規約(高等教育の資格の承認に関するアジア太平洋地域条約)にしたがって設立された「高等教育資格承認センター(NIC)」が提供する、わが国のすべての高等教育機関の基本的な情報をWeb上で検索するシステムのこと

実施した事業内容の説明

事業実施の成果

前年度事業で行った「要件定義」「プロトタイプ開発」を引き継ぎ、前年度事業において専門学校および一般利用者から提示された意見や、昨今の高等教育機関をめぐる動向等を踏まえた要件の追加定義を行った。

次に、追加要件を含む要件定義にかなうプロトタイプシステムを開発し、専門学校および一般利用者に試用を求め、意見を聴取した。

最後に、聴取された意見等も踏まえた要件定義の見直しを行い、「要件定義書」の完成を以って、本事業の成果とした。結果として、プロトタイプシステムは、一般利用者にとっていつでも利用可能なレベルを実現した。

具体的な実施内容

追加の要件定義(機能要件)

主に、以下に示す4つのポイントから要件を追加した。

1)NICシステムとのリンク
NICシステムで検索された専門学校の情報から、簡単に、本ポートレートシステムへ遷移することを可能にする仕様が求められるとした。

2)多言語対応
NICシステムとのリンクが実現した場合に、同システムが英語対応であることを踏まえれば、本ポートレートシステムにおいても英語等に対応する必要性があるとの認識を示した。

3)行政機関における業務フロー
職業実践専門課程の認定・フォローアップ制度、高等教育の修学支援新制度等、専門学校をめぐる質保証機会は今後も増えると予想される。そのような状況下では勢い専門学校から行政機関に対して異なるフォーマットの文書の提出が義務付けられることが多く、本ポートレートシステムにおいてそれらの文書を吸収することにより、行政機関等の業務効率を改善する要件が求められることとした。

4)一般利用者において想定される利用フロー
職業実践専門課程の基本情報のデータベース化により、一般利用者の利用ニーズの多様化、特に、分析的視点からの利用ニーズが高まることを想定した。

追加の要件定義(非機能要件)

追加の要件定義(機能要件)の 3)により、本ポートレートシステムに対してPDF等の文書をアップロードする機能の実装が想定される。

ファイルのアップロードは不正アクセス手段として利用されかねないことから、セキュリティ要件の中で、アップロードのセキュリティに関する事項を追加した。

プロトタイプ開発

追加の要件定義(機能要件)、追加の要件定義(非機能要件)の定義から導出される仕様、その外部設計・内部設計について検討し、本年度事業において、次の各機能について開発・実装することとした。

1)ディレクトリ構成の変更
前年度事業終了段階では、本システムの利用について一律のアクセス制限を行っていた(ユーザIDとパスワードがないと利用できない)が、NICシステムとの連携を視野に入れ、一般利用者についてはアクセスを制限しないこととした。

したがって、アクセス制限が必要なモジュールとそうでないモジュールをディレクトリで分けるための構成の変更を行った。

2)アップロード機能の追加
職業実践専門課程の認定時に必要となる「様式2-1」(連携企業の情報)、「様式2-2」(企業と連携して実施する科目の詳細情報)、「様式3-1」(教育課程編成委員会委員の詳細情報)、「様式3-2」(学校関係者評価委員会委員の詳細情報)についてアップロードする機能を追加した。

アップロード機能

3)エクスポート機能の追加
本システムに蓄積された情報を、他の目的で使用することを可能にするために、認定課程ごと・年度ごとに検索された情報の中から、表示区分ごとにCSV形式で出力(エクスポート)する機能を開発した。

なお、「CSV」はComma Separated Value、項目間をコンマ記号で区切る意味で、汎用的なテキストデータとして互換性をもつ。

エクスポート機能

4)時系列比較機能の追加
データベースシステムである利点を活かし、一つの認定課程の中で、過去5年間分の情報の比較を可能にする機能を開発した。具体的には、収録項目のうち、数値として格納されている次のデータを対象とした。

 ・生徒数 :生徒総定員、生徒実員、留学生数
 ・就職等の状況 :卒業者数、就職希望者数、就職者数、進学者数

この機能の利用により、上記項目について、過去5年間の表とグラフを表示できる。

時系列比較機能

なお、多言語対応、NICシステムとの連携はあくまで要件事項であり、プロトタイプ開発の中には含まれていない。

試用結果と本事業成果

本事業の中では、学校側の機能を実施協力校が試用すると共に、事務局においてもデータの入力を通じて学校側の機能を試用・検証した。

少なくとも、十数校2~3年分のデータ編集の中でバグ等の問題が出ておらず、また、100%に近い稼働率を確保していることから、システムとしては安定した状態にあるといえる。

本事業では、本格的なデータベースシステムを2年という短期間のうちに開発することができた。

そのこと自体大きな事業成果であるが、1,000校3,000課程になろうとする職業実践専門課程の情報を5年程度分、一元的に取り扱うことができた時点で最終的な成果をあげたと言ってよいのではないか。

事業終了後の方針について

ポートレートシステムとしての基本的な要件はほぼ出尽くし、プロトタイプとして技術的な問題がほとんどない状態にある現状を踏まえると、次は、実践の段階である。

本ポートレートシステムが普及するカギは、多くの関係者にメリットが感じられるシステムとなっているかどうかである。

次年度以降、
1.多言語対応
2.助走期間へもっていくために必要な量のデータエントリー
3.学校・学科横断的な分析機能の開発
4.NICシステムとの連携
などをクリアーし、普及・促進を図る予定でいる。

事業のスケジュール

令和元年度に実施した事業スケジュール

令和元年度に実施した事業スケジュール

計画全体の事業スケジュール

平成30年度

1.データベースサーバー構築
・ポートレートシステムを搭載するデータベースサーバーを構築する

2.プロトタイプ仕様書作成
・初期プロトタイプを開発するために必要な仕様書を作成する

3.初期プロトタイプの開発
・仕様書の内容に基づいて、初期プロトタイプを開発する

4.初期プロトタイプの試用
・学校側:実施協力校が試用する
・利用者側:モニタリング分科会で試用体制を築いて試用する

5.初期プロトタイプ試用後の意見聴取
・初期プロトタイプの試用結果に関する意見を聴取し、プロトタイプ仕様書を更新する

6.改良後プロトタイプの開発
・更新後の仕様書に基づき、改良後プロトタイプを開発する

7.改良後プロトタイプの試用
・学校側:実施協力校が試用する
・利用者側:モニタリング分科会で試用体制を築いて試用する

8.改良後プロトタイプ試用後の意見聴取
・初期プロトタイプの試用結果に関する意見を聴取

9.要件定義書作成
・改良後プロトタイプ試用後の意見聴取、システムログ等の内容に基づき、ポートレートシステムの要件定義書を作成する

令和元年度

1.追加要件定義のための調査
・要件定義を最終的に確定させるための調査
 (昨年度事業の意見聴取結果分析、高等教育機関情報公開の現状当)

2.機能要件定義
・国際対応
・表現多様化
・比較可能性向上
・信頼性向上
・その他

3.非機能要件定義
・ウイルス等マルウェア対策
・回線速度
・不正アクセス等に対するセキュリティ(特に、アップロード機能)

4.プロトタイプ開発
・2.および3.に基づいたプロトタイプ開発
・取扱説明書作成

5.実験試用
・利用者側・学校側双方による試用

6.意見聴取
・利用者側・学校側双方から意見聴取

7.成果とりまとめ
・プロトタイプ仕様FIX
・事業成果報告書作成
・事業成果ホームページ公開

事業実施体制

事業実施者の構成

事業実施者の構成

事業実施協力機関等

名称【実施委員会】

実施委員会

その他下部組織等

名称【モニタリング分科会】

モニタリング分科会

名称【実施協力校】

実施協力校

事業の推進体制

事業の推進体制