事業成果報告書
事業成果報告書
FD・SDプログラム
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事業の概要
事業のテーマ
職業実践専門課程の質保証・向上につながる専修学校教職員資質能力向上プログラム開発
事業実施期間
令和元年6月22日から令和2年3月13日まで
実施の概要
本事業は、専修学校の一般教職員および学内研修講師を対象として、学修者本位の専修学校教育に必要な教職員資質能力の向上を可能とするFD・SDプログラムを開発した。
今年度は、昨年度実施した実証講座等の結果等を踏まえ、学修者本位の観点からカリキュラムの再編成を行い、履修証明プログラムと同等の実証講座を行った。
なお、本年度では研修者の育成要素を加えた学内研修講師向けの科目を組み込んだり、学校の経営層の研鑽を意図した科目を組み込むなど、学校の運営やマネジメントの資質能力向上要素の組み込みも検討し、科目として実現した。
また、来年度以降このプログラムを履修証明プログラムとして実施させることにつながる要件の抽出・実験も行った。
実施した事業内容の説明
事業実施の成果
履修証明プログラム化することが可能で、専門学校における各職種(教員・職員・研修企画者)に対応して科目を選択できるFD・SDプログラムを開発し、同プログラムに基づく実証講座を実施し、その有効性を確認した。前年度事業においても同様の目的で事業を行ってきたが、本年度ですべての科目の授業を開発し、かつ、カリキュラムの改変を経て、最終的な事業成果とした。
具体的な実施内容
カリキュラムの再編
教員、職員、研修企画者それぞれがどのような資質能力の向上を図るべきか検討するとともに、学修者本位の視点と職業教育マネジメントの視点に立脚したカリキュラムを構築した。
具体的には、図にのように科目を区分して、前年度事業までに開発した科目と、本年度開発予定の科目を再編したカリキュラムを構築した。
新規科目の開発
本年度において新規の科目となる五科目、すなわち、「専門職教育における三つのポリシー」「キャリアの形成と発展」「専門学校経営におけるガバナンスとマネジメント」「授業改善の実務」「研修方法論」のそれぞれについて、シラバス、科目アンケート、および、授業ごとのコマシラバス、教材、講義映像、演習問題、を開発した(図はそれらの事例)。
実証講座の実施
前年度に実施した実証講座の科目に、新規開発科目を加え、かつ、前年度受講者に新規受講者を加えた実証講座を形成し、次の要領で実施した(前年度受講者の受講履歴も引き継いだ)(図は実証講座実施ページの冒頭部分)。
・受講方法:オンライン学修
・期間 :2020年1月27日から同年3月13日まで
・ユーザ数:全体310ユーザ(関係者も含む)、うち、新規申し込み受講者50名
特別実験講座の実施
本年度事業では、実証講座に加えて、来年度以降の本格的な履修証明プログラムの実施に備え、単位や成績の付与に欠かせない「フォーラム」や「小テスト」といった教員と受講者の相互コミュニケーションの機能を検証する目的で、次のような要領で、特別実験を実施した。
・受講方法:オンライン学修
・期間 :2020年2月9日から同年3月13日まで
・ユーザ数:7ユーザ(関係者も含む)
実証講座の実施状況と検証状況
受講状況は図5に示すとおりである。一日あたり、約20~30名の受講者が平均10~20のアクションを行っている様子である。
アンケートの結果はおおむね良好である。新規科目の中で冒頭に登場する「専門職教育における三つのポリシー」のアンケート結果からは、理解度、難易度、役立ち度、いずれも想定に近い良好な結果が出ている。
また、特別実験講座についてもアンケート結果は良好で、教員と受講者の双方向コミュニケーション機能を活用して学習内容を深める可能性が十分感じられた。
事業終了後の方針について
本事業の実証講座は事業終了に合わせていったん閉講するが、メンテナンスや講評映像の公開プロセスを経て、令和2年度の早い時期(4月中を予定)に再オープンし、アカウントを所有する受講者がいつでも学修を進めるようにする予定である。
また、本事業成果をベースに、FD・SD講座の開発プロセスをパッケージ化し、各種高等教育機関が様々な局面に応じたFD・SD講座を開発できるスキームを構築する。
そのスキームに叶うよう、令和2年度中に履修証明プログラムをスタートさせる。
事業のスケジュール
令和元年度に実施した事業スケジュール
計画全体の事業スケジュール
平成29年度
1)ニーズ調査(学校ヒアリング)・分析→教育プログラムの要件定義
2)オンライン学修基盤構築・運用(Moodle)
3)教育プログラムの開発
4)実験講座の実施(12コマ分の学修時間)、約90名の受講者→総じて高い評価
平成30年度
1)カリキュラム調査、研修講師育成ニーズ調査
2)実験講座の実施結果検証→教育プログラムの要件修正
3)教育プログラムの開発・改善
4)実証講座の実施(44コマ分の学修時間)、最大210名の受講者→総じて高い評価
令和元年度
1)研修講師育成講座等の実態調査・ヒアリング
2)1)調査結果および実験・実証講座の実施結果検証→カリキュラム再編
3)教育プログラムの開発・改善
(シラバス、コマシラバス、教材、授業映像、演習問題等作成)
4)実証講座の実施(82コマ分の学修時間)、最大310名の受講者→総じて高い評価
事業実施体制
事業実施者の構成
事業実施協力機関等
名称【実施協力校分科会】