事業成果報告書

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事業成果概要

オンライン学修基盤の調査

本事業で開発するプログラムは、幅広い普及を図ることを目的として、また、教職員の業務効率性の改善に役立てることの可能性を追求することも目的として、オンデマンドで映像と音声を提供できる「オンライン学修基盤」の上に組み立てることを前提として開発する。

Moodleは、世界的に見れば「2017年9月現在234ヵ国、82,291のサイトでムードルはインストールされている」とある 。
わが国の大学について見ると、100を超える大学で利用されているという調査結果もある。

Moodleは、使用実績が多く、パフォーマンスに秀でており、本事業ではその実績を重視し、安定運用を図るという面も重視して、Moodleをオンライン学修基盤にすることとした。

教職員資質能力向上プログラムへのニーズ

本事業では、事業のタイトルにあるとおり「学校評価の充実」につなげることを最終目的に掲げ、そのために、当機構の「専門学校第三者評価基準」の項目に沿った体系化を試みた。

研修項目に対するニーズ


「教員学習能力」「学級運営」「カリキュラム等編成能力」「カウンセリング能力」にニーズが集中していることがわかる。

研修科目に対するニーズ


「カリキュラムデザイン」「カウンセリング・コーチング」「ファシリテーション」「発達障害」「授業改善の実務」「キャリアディベロップメント」に対するニーズが大きかった。

プログラム開発の考え方とカリキュラム

本事業の1年目としては、次のようなカリキュラム表を提案し、これに沿ったシラバス作成等を試みた。

カリキュラムは本来、時間数を明示するものであるが、時間数もある程度ニーズを反映したものとしたいので、本年度事業終了時点ではそこまでニーズを網羅できていないとの認識から、時間数は明示していない。

シラバスとコマシラバス

本年度は、ニーズ調査の結果を踏まえ、かつ、授業の供給可能性の観点から、
  「カウンセリング能力」
  「教員学習指導能力」
  「学級運営」
  「質保証基礎」
の4科目を取り上げ、それぞれを3回(受講者から見て1.5時間/回の学修時間を3回、計4.5時間、4科目合計で18時間)分の「科目」を想定して、プログラムの枠組みのうち「シラバス」と「コマシラバス」を作成した。

カウンセリング能力

]

教員学習指導能力

学級運営

質保証基礎

コマシラバス

予習→学修(映像)→復習の流れを標準化し、その考えに沿ったコマシラバスの形式を設計し、実験講座を組み立てていった。

動画は次のような標準形を考えて制作することとした。

実験講座

時期・期間

実験講座は、コマシラバスまで作成した4科目について、18時間分の学修時間を強いるものであり、いくらオンライン学修といえども、日常的に勤務されている教職員方がこなすには2~3週間は必要と思われた。
制作が間に合い、年末年始に近いところを避け、かつ、年度末から遠い時期となると、1月末から2月中旬に設定せざるを得なかった。
また、土日などに学修されることを想定し、曜日を一巡させる(曜日ごとの日数を同じにする)こととし、平成30年1月29日(月)から2月18日(日)を設定した。

受講者

ホームページから、またはFAXで受講を申し込んだ人は76名であり、受講申込者の76名と当機構会員の専門学校窓口担当者等17名に、実験講座受講環境を準備した。
受講者数は合計93名で、分野ごとの人数は以下のとおりである。

履修状況

受講期間が終了した平成30年2月18日までの履修状況は下表のとおりである。

自ら履修申込みをした「受講申込者」では31名が履修を完了、30名が履修途中、申込みをしたにもかかわらず、1度もログインしなかった人が15名である。
自ら申込みをしていない「当機構会員の窓口等」では、大多数の14名が1度もログインしていないが、履修完了した人が1名、履修途中の人が2名いる。

今後の計画

実験講座では、受講者が予想以上に熱心に取り組んでいただいた。
「カウンセリング能力」「教員学習指導能力」「学級運営」「質保証基礎」という科目設定もニーズが大きく当を得たものであったと思う。

本年度実績を基軸とした科目開発の方向としては、
アンケート回答でも多く見られた「事例学習」を取り入れるなどして、これらの科目の充実を図る
アンケート回答として寄せられた他の科目に対するご意見なども踏まえて、次にニーズの大きな科目の新規開発を図る
という大きく2つの方向が考えられる。

下図は、本年度当初に描いた3年間のスケジュールである。
1年目はほぼ計画どおり進めることができた。
2年目は上記した方向性にしたがって、カリキュラムの精緻化、シラバス、コマシラバスの作成を進めたい。

また、一方で、この取組みの普及、個別学校における自走化などを目的として、「研修を行う講師の育成」も解決すべき課題として、2年目に取組みの端緒を切りたい。